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zoom RSS 映画の感想文 [1064] 高慢と偏見とゾンビ

<<   作成日時 : 2017/04/22 19:45   >>

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【高慢と偏見とゾンビ】
原題:Pride And Prejudice And Zombies
製作国:米国、英国
製作年:2016年
日本公開:2016年9月
監督:Burr Steers(バー・スティアーズ)
出演:Lily James(リリー・ジェームズ), Sam Riley(サム・ライリー)

===== あらすじ(途中まで) =====
 18世紀のイギリスでは、人間がゾンビ化する謎のウィルスが広まっていた。ゾンビに噛まれると感染し、最初は人間と見分けがつかないが、人間の脳を食べると身体が腐敗し始め、頭部を破損しない限り動き続けることができる。国は崩壊寸前となり、人々は高い壁に囲まれたロンドン地区や、農村部の大きな屋敷などに閉じこもって暮らしていた。
 ベネット家には5人の娘がいた。しかし男子がいないため、やがて家屋敷は教区のものになる定めだ。母親は何とか遺産を残そうと、娘を金持ちと結婚させることを画策していた。
 そんな折、隣に資産家のビングリーと著名なゾンビ・ハンターのダーシーが引っ越してきた。祝いの舞踏会に招かれて、長女のベネットはビングリーと見染めあい、次女のエリザベスはダーシーに惹かれるものを感じるが、ダーシーの物言いが勘に障り、高慢な男という偏見を抱いた。その時、庭や舞踏会場にゾンビが出現した。エリザベスたち5人の姉妹は、隠し持っていた武器を手にし、あっという間にゾンビを全滅させてしまう。彼女たちは、全員、中国で少林寺拳法を学んでいたのだ。
 数日後、教区の牧師コリンズがベネットに結婚を申し込んできた。ところがベネットに好きな男がいると知ると、今度はエリザベスに求婚するありさまだ。さらに新たに軍に赴任したウィッカム中尉もエリザベスに気があるようだった。実はウィッカムとダーシーは幼いころからの知り合いで、ある事情があって反目しあっていた。

===== 感想 =====

● パロディ
 元々は英国の有名な小説で、それをゾンビものにアレンジしたお話らしい。
 僕は原作を読んでいないので、アレンジの良し悪しはよくわからない。ただ、この映画を観ていて、没落貴族の縁談に絡む男女の心の機微を描くお話と、ゾンビ退治のお話とが絡み合っているなということは感じる。感想を整理しようとすると、両方の要素をそこそこ書かないといけないわけで、上記のあらすじもチョイ長めになってしまった。

 映画の製作者はパロディのつもりで作ったんじゃないかな。これほど異質な話を溶け合せる腕前は見事で、全体に大きな破綻は無く、恋愛話とゾンビ話とでトーンが不連続になるようなザラツキもなく、見事なものだと思う。

● 絵と動
 ただし、絵作りはかなりバチモンぽい。屋敷や農村の様子などが、どうも嘘臭いのだ。あるいは薄っぺらな感じとでも言うべきか。
 室内の装飾はセンスが悪いし安っこい。屋外の景色は、英国らしい囲い込まれた牧草地帯という風情がなく、薮や窪地だらけで、湿地帯のような森が多い。あまり綺麗な絵ではなく、18世紀の英国貴族の荘園らしさがもっと欲しかったな。

 アクションは中国風。
 5人姉妹は少林寺拳法を使うという設定で、例の回転系(ブーメラン系?)の動きが多いアクションだ。素人目にも実戦的ではない。でも、舞踏のように華麗――と言いたいところだが、この手のアクションは香港映画で山のように観てきたし、最近はハリウッド映画でも増えてるような気がするけど、さすがにもう飽きた。
 ハッタリだけのチャイナー、カイナーと呆れるばかり。

 こうした絵と動きをベースに、英国テイスト満点のブラックでグロテスクなコント・ネタが混ざる。
 例えば、ロンドンで再会したダーシーとエリザベスは、互いに嬉しそうに会話をしながら、せっせせっせと地面に剣を突き立てている。そこは墓地で、地中から蘇ってくる死者をもう一度殺しているのだ。
 ものすごい捻じれ感のあるコント。英国風だなあと、しばし感心した次第。

● 美男美女
 エリザベス役はリリー・ジェームズで、シンデレラを演るほどの美貌でありながら、勝気な性格と、逞しい剣さばきがすごく決まってる。
 ダーシーを演じるのはサム・ライリー。自己表現が下手でナイーブな青年という役が似合う。今回はいつも以上に美形に撮れているように感じた。リリー・ジェームズと見つめ合う表情など、なかなかの美男美女の絵になっていた。

● 並
 アイデア的に面白い趣向だし、オリジナルを変える手際もうまい。
 でも、どことなく生理的に受け付けない気分が残る。
 たぶん英国風のゾンビって、人間と共生したりとか、ものすごく生臭い感じがするからじゃないかな。画面から腐臭が漂ってくるんだよね。
 イマジネーションの嗅覚が鋭い人は、この映画、パスしたほうがいいかも。


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