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zoom RSS 映画の感想文 [1093] パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊

<<   作成日時 : 2017/07/06 23:27   >>

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【パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊】
原題:Pirates of the Caribbean: Dead men tell no tales
製作国:米国
製作年:2017年
日本公開:2017年7月1日
監督:Joachim Ronning(ヨアヒム・ローニング), Espen Sandberg(エスペン・サンドベリ)
出演:Johnny Depp(ジョニー・デップ), Javier Bardem(ハビエル・バルデム), Brenton Thwaites(ブレントン・スウェイツ), Kaya Scodelario(カヤ・スコデラリオ)

===== あらすじ(途中まで) =====
 ウィル・ターナーが呪いにかけられてから数年後。息子のヘンリー・ターナーは、謎の地図を解いて一時だけ父に再会するが、父の呪いを完全に解くにはポセイドンの槍が必要だと教えられた。
 それから9年後、ヘンリーの乗る船が魔の三角水域で亡霊となったサラザール船長の船に襲撃された。ヘンリーだけ生還するが、裏切り者と間違われて捕えられてしまった。
 女性天文学者のカリーナは、まだ見ぬ父の形見であるガリレオの日記の謎を解き、ポセイドンの槍を見つけたいと思っていた。ところが彼女は魔女とみなされて捕えられ、絞首刑を宣告されていた。
 ジャック・スパロウは、銀行強盗に失敗し、愛想をつかした部下たちに逃げられ、一人で酔っ払っているところを捕えられてしまった。
 翌朝、カリーナとジャックは一緒に死刑場に引き出されるが、ジャックの元部下たちと、先に逃げ出したヘンリーによって救出された。一行は、ポセイドンの槍を探す航海に出た。
 そのころ別の海域では、ジャックと因縁のあるバルボッサ船長の手引きで、サラザール船長の船がジャックの行方を捜していた。サラザール船長が亡霊になったのは、かつて若いころのジャックの計略にあい、魔の三角水域に誘い込まれて難破したためだ。それ以来、サラザール船長はジャックに激しい復讐心を抱いていた。

===== 感想 =====

● 世代交代
 シリーズ第5作目。ただし、第4作目の『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』よりは、第3作の続きといった要素のほうが強い。特に登場人物については、ターナーの息子が活躍することもあって、第4作を無視しても十分に話がつながる。

 ジャックはそのままだけど、ヘンリーとカリーナを含めた三人の関係が、ほぼそのままかつてのジャック、ターナー(父)、エリザベスの関係と同じで、そっくり子供の代へと世代交代したことになる。
 これで、ジャックに子供でもいれば、すっかり若返るところだった。今回の映画の中で、ジャックは無理やり結婚させられそうになるけど、自由気ままな海賊が結婚なんて柄じゃない。なので、ジャックのちゃんとした子供というのはあり得ないと思うけど、知らずにできちゃった子とか、あるいは養子のような子供でもいいと思うけどな。

● 初心回帰
 こうした年齢層の若返りに加え、話の内容もかなり本来のものに戻っているような気がする。

 映画の舞台はほぼカリブ海。
 タイトルが『カリブの海賊』というくらいだから、やはり活躍の場がカリブ海でないとね。
 主役の仕事は主に泥棒。
 タイトルが『カリブの海賊』というくらいだから、やはり主役は「賊」でないとね。海の上で民間の船を襲って金品を盗むような場面こそないけど、カリブ海の小さな港街で銀行強盗を働く。これこそジャックらしいお仕事なわけ。
 そして幽霊船や海軍の軍艦と戦いを繰り広げる。接近して大砲を撃ち合ったり、敵の船に乗り込んでチャンバラやったりと、まさに海賊映画定番のアクション。

 実は第2作以降はこうした要素が薄れていたような気がするけど、第5作にして初心に回帰し、海賊映画の王道で勝負という感じだ。
 もちろん、お調子者のジャック・スパロー、彼の友人となる美男美女、ちょっと間抜けだけど意外と頼りになる部下たち、そして執念深いライバルの海賊たちという構図はそのままにね。

 そしてクライマックスは、VFXの魅力を最大限に引き出すようなアイデアのスペクタクル・シーン。しかも、やはりカリブの海賊らしいアイデアなんだよね。
 具体的にはここに書かないけど、ヒントを言えば、十戒というか、大魔神怒るというか……。

● びっくり配役
 監督は、ヨアヒム・ローニングとエスペン・サンドベリの二人。名作『コン・ティキ(原題:Kon-Tiki)』(2012年)の監督二人組だ。海上の撮影は得意中の得意ということだな。
 なお、二人は北欧系なので、血の気のパターンは、同じ海賊でもパイレーツではなくバイキングのほうだけどね。

 登場人物で一番の注目は、若い時のジャック・スパローだろう。
 演じるのはアンソニー・デ・ラ・トーレという俳優さんで、顔の表情だけジョニー・デップのものをデジタル加工したらしい(具体的にどういう加工かは不明)。
 僕は、あまりに見事に若返っているのでびっくり。例えば、サラザール船長をだまし、船どうしのすれ違いざまに、少し微笑みながらフンと見つめる表情など、もう絶品。

 次いで、すごいのはハビエル・バルデムとジェフリー・ラッシュのツーショット。
 ツーショットだよ!
 サラザールとバルボッサを演じた役者さんね。
 この二人が顔を接近させてハッタリかましながら交渉する会話シーンがある。何というか、このカット……。
 濃いです。怖いです。変態チックです。
 かたや圧搾空気の殺し屋、そしてもう一人はマルキ・ド・サドを思い出させる雰囲気で(*1)、もうやばいっす。

 ヘンリー・ターナー役はブレントン・スウェイツ。ウィリアム・ターナーを演じるオーランド・ブルームと同じように、理知的で甘い優男系なので、親子として違和感が無いイメージ。

 もう一人。
 ジャックが死刑場に引き出される途中、偶然、牢屋で出会うジャックおじさんを演じるのは、何とポール・マッカートニー!
 まあ、話題性だけですが……。

● まだまだ続くぞ!
 第3作の『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』の感想で、「もしかして、この映画はファザコン映画なのかもしれない。」なんて書いたけど、この第5作もまさにその路線を継承するもの。ヘンリーもカリーナも、二人とも父親が重要なポイントになっている。
 ただし、映画のエンディングのあとの予告のようなシーンから、次作はどうもエリザベスが焦点になるみたい。「すると、第6作はマザコンのネタかな?」なんてことを妄想するのも、このシリーズの楽しみの一つだな。
 さて、どうなるんだ?

 なお、邦題の「最後の海賊」は完全に無視してね。

● お薦め
 米国では予想したほどは受けなかったみたい。マンネリ感があるのかな?
 でも、このシリーズ大好き、あるいは海賊大好き、さもなきゃTDLのカリブの海賊大好きという人なら、たっぷり楽しめると思うよ。


(*1) 『ノーカントリー(原題:No Country for Old Men)』(2007年)と『クイルズ(原題:Quills)』(2000年)のことだよ。

画像

シリーズの感想はこちら
 ⇒ パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち (ちょっと待ってね)
 ⇒ パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト
 ⇒ パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド
 ⇒ パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉
 ⇒ パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊 (今回の書き込みです)

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