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zoom RSS 映画の感想文 [1094] セル

<<   作成日時 : 2017/07/08 15:06   >>

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【セル】
原題:Cell
製作国:米国
製作年:2016年
日本公開:2017年2月
監督:Tod Williams(トッド・ウィリアムズ)
原作:Stephen King(スティーヴン・キング)
出演:John Cusack(ジョン・キューザック), Samuel L. Jackson(サミュエル・L・ジャクソン), Isabelle Fuhrman(イザベル・ファーマン)

===== あらすじ(途中まで) =====
 グラフィック・ノベル作家のクレイは妻子と別居中だ。仕事の帰り、空港で電話しようとしたとき、周りで携帯電話を使っている人たちの様子が急におかしくなった。全身が震えだし、口から泡を吹いたかと思うと、凶暴化して手当たり次第に人を襲い始めたのだ。クレイはどうにか地下鉄に逃げ込むが、停電で電車もすべて止まっていた。
 クレイは運転手のトムと一緒に線路伝いに歩いて逃げることにした。途中で「奴ら」の集団に追われるが、どうにかマンションの自室にたどりつくと、そこへ上の階に住む少女アリスも逃げ込んできた。
 国中、どこもかしこも「奴ら」が蔓延しているらしかったが、翌朝、三人はニューハンプシャーにあるクレイの妻子の家へ向かうことにした。途中の空き家で銃を見付け、夜になって寄宿学校で生き残っている者たちに出会った。そこにいたのは、チャールズ校長と寄宿生のジョーダンの二人だけだったが、グラウンドには大勢の「奴ら」が眠っていた。
 チャールズの説明では、「奴ら」は携帯電話から発っせられる奇妙なパルスで異常化し、夜は動きが鈍く、音楽を聞かされると動かなくなるらしい。
 グラウンドが埋まるほど群れている「奴ら」を指して、チャールズはガソリンで燃やしてしまおうと提案してきた。

===== 感想 =====

● ほぼほぼゾンビもの
 奴らはゾンビではない。死んでもいないし、生き返ったわけでもないからだ。
 きっかけは携帯電話。使っているうちに異常をきたす。いつもは集団でふらふらと並んで歩き、時々口をあけて奇妙な音を発する。正常な者を見つけると凶暴化し、猛烈なダッシュで襲いかかり、大勢で寄ってたかって殺してしまう。
 奴らは、普通に打撃や銃撃で倒すことができる。また伝染性は無く、奴らに殺された者が奴らに仲間入りするということはない。ここもゾンビと違う。

 でも、映画のジャンルというか、分類というか、この映画の一番大きな特徴を短い言葉で表すなら、ゾンビものに近いというのが適切だろう。

 実は奴らはどんどん進化し、夜も行動するようになるし、携帯電話がなくても声でパルスを発信して襲った相手を仲間にしてしまう能力を持つようになる。こうなると、ますます一般的な「ゾンビ」に近いわけで、「ほぼほぼゾンビもの」ということになる。

● 謎のまんま
 何故、奴らは異常をきたすようになったのか。
 一応、赤いフードの男というボスらしき者がいるのだが、その正体は全く謎だし、何が目的で、どんな方法で奴らを増やしたのかまったく不明。
 こうした謎が気になる人は、訳のわからぬ映画ということになりそう。

 ネットで見ると、オチも訳がわからぬものらしい。ハッピーエンドとバッドエンドの両方が語られていて、どうなっちゃってんのという疑問を持つみたい。
 ただし、これはバッドエンドな映像のほうが本当のオチで、直前のハッピーエンドな映像は主役の脳内のイメージだと思って間違いないと思うよ。
 まあ、どうでもいい感じだけど……。

● 相棒
 クレイとトムに、それぞれジョン・キューザックとサミュエル・L・ジャクソンを使いながら、もうひとつ心理的な描写なども盛り上がらない。特に、最近のサミュエル・L・ジャクソンはサイコっぽくキレキレの役が多いのに、この映画では突き抜け感のようなものも無い。
 いい役者の無駄使いだな。

 注目はアリス役のイザベル・ファーマン。
 あの『エスター(原題:Orphan)』(2009年)のエスターだよ!
 すっかり成長しましたって感じだけど、この映画ではシーンごとにヘアやメイクでかなり顔立ちが変わるので、もう少し役作りをはっきりと……と欲張りな感想を持ってしまう。

● お薦め
 原作はスティーヴン・キング。この映画の脚本も分担してるので、この映画の内容は、ほぼ彼の意図どおりのものと思っていいだろう。
 で、彼の意図って何――これがよくわからない代物。
 ゾンビものを書きたかっただけなのか、コミュニケーション不良などの何かしら寓意的なものを書きたかったのか、それとも携帯電話の怖さを皮肉りたかったのか、執筆意図はよくわからん。

 ただ、仲間が入れ替わりながらクレイとトムが旅するところなど、『ザ・スタンド』の前半部分に共通する雰囲気が強く、スティーヴン・キング特有の無常感みたいなものは味わうことができると思うよ。


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