ハムイチの棲み家

アクセスカウンタ

zoom RSS ワールドカップ2018 ロシア大会 (その4) ロシアvsサウジアラビア 感想

<<   作成日時 : 2018/06/15 12:09   >>

トラックバック 0 / コメント 0

グループA
2018.06.14 18:00 (日本時間:24:00) ルジニキ・スタジアム(モスクワ)
ロシア 5−0 サウジアラビア
ガジンスキー(前12), チェリシェフ(前43), ジュバ(後26), チェリシェフ(後46), ゴロビン(後49)

● 布陣
 開幕戦にして、今日はこの1試合だけ。
 少し丁寧に観てみます。

 ロシアは、4−2−3−1。
 実際は、ゲーム開始直後は4−3−2−1のように見えました。慎重にゲームに入ったようですが、10分ほどで完全な4−2−3−1になります。ここでサウジとの力の差を感じたのではないかな。

              10 スモロフ
      17 ゴロビン  9 ジャゴエフ  19 サメドフ
          11 ゾブニン  8 ガジンスキー
18 ジルコフ 4 イグナシェビッチ 3 クテポフ  2 フェルナンデス
            1 アキンフェーフ

 サウジアラビアは、4−1−4−1。ただし、きれいな2ラインを作って守るという形ではなく、人に付くという感じ。ちょっとマン・ツー・マンにも思えるほどで、これはサウジの癖というか、伝統というか、特徴の一つですね。

          10 サハラウィ
18 ドサリ   7 ファラジ  17 ジャサム  8 シェハリ
          14 オタイフ
13 シャハラニ 5 ハウサウィ 3 ハウサウィ  6 ブレイク
          1 クワイオフ

● 前半
 探りあいのような様相は最初の10分間だけ。ロシアが落ち着いた感じになると、さっそく得点が入ります。
 前半12分、左CKの流れから、ゴロビンが巻くようなクロス。これをファーのガジンスキーがヘッドで決めます。相手DFを押したようにも見えますが、ドフリーの態勢。さらに彼の背後にもフリーの選手がいました。サウジの守備崩壊です。

 前半43分には、見事なカウンターが決まります。
 自陣右サイドからの早い展開でパスがつながり、左から上がったチェリシェフが、ボールを浮かすトラップ一発でDF二人を転がし、左足でニアを打ち抜きました。
 すごいスピード感で、1986年のソ連を彷彿させるものでした。(ただし、このときのベラノフはウクライナですけどね。)

 サウジは、「個」において、体格的にも精神的にも負けてる感じで、いいところがありません。ゴール前の守備でマークを見失うことも多く、完全に混乱する場面が多かったように思えます。

● 後半
 後半も似たような局面が続きます。
 しばらく揉み合うような行き来が続いた後半26分。ロシアの右スローインからの細かいパス交換の後、交代でトップに入ったばかりの196cmのジュバに、やはり巻くような弾道でドンピシャのクロスが入り、余裕のヘッドが決まります。
 このとき、ハウサウィ(3)がジュバに付いていたのですが、監督はミスマッチと感じたらしく、後半40分にアセリ(20)を入れてジュバのマークに付けました。

 試合の勝敗は決しましたが、サウジの悲劇はこれから。ロスタイムに2点も入れられてしまいます。

 46分、ロシア自陣からのFK。ジュバが再び余裕のヘッドで中へロブを入れ、チェリシェフがやはり左足で打ち込みました。
 このシュートは注目。すごい。
 何がすごいって、
1 キーパーのタイミングをはずすステップ
2 難しい態勢のボレー
3 左足アウトのキック
4 そして、なんと驚くことに、ファーへ巻くように決めてます。
 ステップワークの俊敏さ、体幹の強さ、キックする足の筋力、こするようにミートする技術――こうした要素がないと無理です。日本には、これが出来る選手っているのかなと感心するほどのプレーでした。

 おまけは49分、PAのすぐ外、やや右寄りからのFK。ゴロビンが決めました。
 これも注目で、最初に見たときは壁の間を通したのかなと思えたのですが、リプレーで見ると壁の上をギリギリで通過してます。巻くようなボールを蹴ってしました。
 この弾道、要注目です。

 これにてゲーム終了。
 総じて、ロシアはCBの二人にちょっと不安感がありましたが、それ以外は堅い守備。体格、スピード、足元など「個」は、本大会のレベルとしても並み以上ですし、組織もしっかりしてます。特にゾブニンとガジンスキーのボランチは、バランスも完璧で、強力でした。

● ロシアに見る新鮮さ
 今回注目したいのは、守備より攻撃ですね。

 まずロシアの攻撃は2パターン。

1 基本はカウンターからの速攻。
 ものすごいスピード感です。
 ただし単純な縦ポンや高速ドリブルなど、ボールのスピードの早さだけではありまん。パスのスピードやダッシュのスピードなども大事ですが、それ以上に手数の早さが重視されているようです。
 つまり、パス3本程度でシュートまで持っていく。
 パスの受け手と出し手がすべて別なら選手は4人必要ですが、最初のパスの出し手は後方の選手が行うことが多いので、前方でボールを触るのは3人でやれということになります。ただし、囮(おとり)などもいるので、実際の攻撃人数は、これにプラス・アルファということになります。
 いずれにしろ、
ア 少人数で
イ 3手で
ウ シュートまでいく
 こういうパターンが無いと、これからのカウンターはダメということのようです。

2 遅攻になった時は、セットプレーのチャンスに賭ける。
 ただし、わざとファールをもらいに行くということではなく、粘り強く「個」の戦いを仕掛けて、FK、CKあるいはスローインを待つという雰囲気です。
 これはまだ仮説ですが、サイドでは中へ切れ込むより、ギリギリのライン際を狙うというのが主流になるかもしれません。そうなると、右は右利き、左は左利きが良いことになります。

 こうした攻撃の戦術は、日本のサッカーを見慣れている僕には、かなり新鮮に感じました。(*1)

 次いで、クロスとシュートの球質。
 注目すべきは弾道です。
 クロスもシュートも巻くような弾道が多いんですよね。山なりとか強いカーブがかかってるとか。それが3次元で理想的な弾道を描いて、味方の選手やゴールに飛んでいきます。これが今回のトレンドなのかもしれません。(*2)

● プーチンがニッコリ
 プーチンが観戦していました。眉間の皺が、恐え〜〜。
 でも、得点を重ねるにつれ表情も緩み、最後は同席するサウジの王子に両手を広げる仕草を見せるほどの余裕ぶり。
 プーチンがニッコリ――それはそれで恐いのですが……。

 ロシアは理想的な大会の入り方をしました。
 このまま波に乗り、1986年のソ連を上回る成績となるのでしょうか?


(*1) ロシアの速攻は日本にはない考えですし、遅攻の「粘り強さ」というのも日本は持ち合わせていません。日本の遅攻は遠巻きにボールをコネコネするだけで、ポゼッションもどきの「攻めあぐね」です。
 また、ロッペンのような天才以外は、右は右利き、左は左利きが良いということだと、右の本田や左の乾は時代遅れなスタイルということになりかねませんね。

(*2) 少なくとも無回転の時代じゃないことは確かです。
 日本はFKのとき
1 腰の高さの弾道にする(先日のパラグアイ戦OGのときの柴崎のFK)
2 巻くような弾道にする
 このいずれかが良さそうですね。

 ⇒ その1 始まるよー!
 ⇒ その2 グループリーグの予想
 ⇒ その3 トーナメントの予想
 ⇒ その4 ロシアvsサウジアラビア  (今回の書き込みです)

 ⇒ このブログのトップへ
 ⇒ にほんブログ村 サッカーブログへ

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ワールドカップ2018 ロシア大会 (その4) ロシアvsサウジアラビア 感想  ハムイチの棲み家/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる