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zoom RSS ワールドカップ2018 ロシア大会 (その55) スペインvsロシア 感想

<<   作成日時 : 2018/07/02 11:43   >>

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ラウンド16
2018.07.01 17:00 (日本時間:23:00) ルジニキ・スタジアム(モスクワ)
スペイン 1−1 ロシア (PK:3-4)
OG(前12)
ジュバ(前41)

● 布陣
 スペインは4−2−3−1。イニエスタがいません。

        19 コスタ
 22 イスコ  21 シルバ  20 アセンシオ
    5 ブスケス   8 コケ
18 アルバ 15 ラモス 3 ピケ  4 ナチョ
        1 デヘア

 ロシアは5−3−2ですが、終盤、押し込まれると5−5の亀状態になることも多いようでした。

           17 ゴロビン    22 ジュバ
      11 ゾブニン    7 クジャエフ    19 サメドフ
18 ジルコフ 13 クドリャショフ 4 イグナシェビッチ 3 クテポフ 2 フェルナンデス
               1 アキンフェーフ

● 貴賓席
 試合開始直前、僕が一番気にしたのは、貴賓席の様子でした。映された映像には――

 プーチンがいない!

 これが、本日一番の想定外でした。
 なぜなら、大会が始まる前の予想では、こんなことを書いて、ロシアの勝ちと予想したからです。
「そもそも、開催国のロシアが、わざわざA組2位で勝ち上がったときの会場をモスクワにしたのは、何のため?
 答:恐ーい、恐ーい、プーチンが、対戦相手を睨み殺すため。
 気弱そうなイエロが睨み返すのは無理。」
⇒ その3 トーナメントの予想

 つまり、決まり手「睨み殺し」でロシアの勝ちと思っていたのに、貴賓席にはスペインのフェリペ国王の姿はあるものの、眉間にしわを寄せたプーチンがいない。

 ワールドカップは、並の試合ではありません。
 先日の日本のボール回しに関しても、月並みなスポコン観念論を振りかざしたり、マスコミにはFIFAの「勝つために最善を尽くすこと」といった趣旨の規定まで持ち出して批判する人もいましたが、それってワールドカップで一つでも先へ進むことの価値が全くわかっていないということです。

 エルサルバドルとホンジュラス。
 コロンビアのエスコバル。
 こうした言葉を聞いてピンとこないなら、この大会の勝敗について、精神論だのフェアプレーだのとグダグダと言えないはず。

 要するにワールドカップの戦いとは、国のすべてを賭けるものですし、選手も命がけなのです。国際社会ではそれが常識。「FIFAの規則では……」などとトンマなことを言い出す日本のマスコミなど、しょせん「価値のわからぬ」「世界の田舎っぺ」でしかありません。

 脇道にそれました。
 こうした「常識」があれば、ホームがどれほど有利か感じられるはず。ジュバがこの試合では「230%の力が必要」と言ったそうですが、それほどホーム側のパワーのレベルがアップしますし、アウェイは重圧を受けることになります。

 そして、決勝トーナメントのこの試合は、場所もグループリーグとの間隔も、すべてロシアが2位抜けする前提で組まれたものであることは明白です。それがワールドカップというものです。
 プーチンの「睨み殺し」とはそういう意味です。

● 前半
 試合の中身に話を絞れば、驚きは、スペインの先発にイニエスタがいないこと。
 確かに往年の輝きは失せ、猫背や腕の細さなど、ちょっとジジ臭くなってますが(ジジイの僕が言うのだから間違いない)、彼のセンスはまだまだ必要なはず。
 結果論かもしれませんが、これがスペイン敗退の原因の一つだと思います。

 さらにピッチ上のことに話を絞れば、そこで展開された内容は完全に想定の範囲内。
 スペインは短いパスを回し、ロシアは引いて守ってカウンター狙い。ただし、ボールを扱う技術はスペインが数段上ではあるものの、当たりの強さと高さではロシアが勝り、ある程度まとまった時間帯でロシアが押し込むこともあります。

 先制点は12分。
 右FKから、ゴール前でイグナシェビッチがセルヒオラモスをあびせ倒し(もつれるように押し倒し)、偶然、彼の踵にボールが当たってゴール。ちょっとコメディのようなオウンゴールでした。
 実はイグナシェビッチは、ウルグアイ戦でも、スアレスがFKを蹴るときに、わざわざウルグアイ選手二人を押してシュートコースを作って「あげた」という前科があります。根がコメディアンなのかもしれません。

 やはりロシアは負けるのか――そんなムードが会場に漂います。でも、それは一瞬だけ。ロシアはすぐに自らを鼓舞して全力を出し続けました。
 一方、スペインは、パス回しの位置を後方に下げ、ロシアの勢いをいなします。

 同点になったのは前半終了間際の41分でした。
 右CKから、ジュバがヘッドを打ったボールが、マークするピケの左手に当たります。映像では故意には見えませんが、PKという判定。今回はVAR確認も無しです。
 緊張の中、ジュバがPKを決めました。

● 後半
 後半、試合は硬直した状態になります。
 ロシアは、時には5−5でPA内に引きこもり、スペインがその周りでボールを回して隙を窺うという態勢です。

 イラン戦でも言ったとおり、5−5のゼロトップなど、W杯の本大会では見たくはありません。しかし、スペインの巧みな攻撃に押し込まれるうちに、自然とそういうスタイルになってしまっということでしょう。通常は、敵が前方の人数を増やすのを防ぎ、また自分たちの守備機会を少しでも減らすため、最低でも一人はハーフウェイライン近くに立たせるほうが有利です。
 スペインが最後までロシアのカウンターをおそれ、後方の人数を減らさなかったのが、ロシアに幸いしました。

 しかし、スペインがロシアのブロックの中へ入ろうとすると、ことごとく跳ね返されます。
 実況の言うとおり、まさに籠城するロシア、攻城するスペイン。カトリック正規軍がロシア正教軍を攻めてる感じです。

 問題なのは、スペインの攻撃に変化が乏しいことでしょう。
 それを打開するため、22分、シルバに代えてイニエスタが投入されました。
 イニエスタは、ロシアのブロックの外から巧みなスルーパスを狙います。さらに、自らブロック内に侵入して、5−5の2ラインの隙間に位置取りしたり、裏を狙うなどの動きを活発に行います。
 ようやくロシアの堅城にほころびが見え始めました。
 しかし、スタンドの大声援はやみません。ロシアの選手は20分ころから、足に疲労が来ていたように見えましたが、一体どこから力が沸くのか、走ることをやめません。
 焦りが見えるのはスペインのほうでした。

● 結末
 試合は延長へ。そこでも同じような展開が続き、ただただロシアの執念に感嘆するばかり。
 そしてPK戦。

 ここで僕は恐いものを見ました。
 ロシアのキッカーが、みんな落ち着いているのです。
 完全に体力を消耗し、すさまじいプレッシャーのはずなのに、平然とキックをこなしていきます。もちろんミスもありません。
 サッカーを超越した、この世の真実の断面を見たような気がして、僕はちょっと鳥肌が立ちました。

・ どんな逆境でも耐え抜く。
・ 黙々と自分の役割をこなす。
・ 好機に全神経を集中できる。
 この姿こそ、ロシア人の強さの本質なのですね。

 えー、話がまたまた脇道に逸れたかな?
 試合の結末は、大会が始まる前の僕の予想どおり、スペイン敗退となりました。

 ロシアの気迫。
 これもワールドカップですね。

画像
イグナシェビッチ「あびせ倒しが決まったぜい! はー、どすこい、どすこい」
セルヒオラモス「おまっ、ちょっ、待てよぉ」
(って言ってるのかな?)

画像
イグナシェビッチ「あり? 何かがカカトに当たったぞい」
セルヒオラモス「神様の天罰だ!」
(って言ってるのかな?)

 ⇒ その1 始まるよー!
 ⇒ その2 グループリーグの予想
 ⇒ その3 トーナメントの予想
 ⇒ その4 ロシアvsサウジアラビア
 ⇒ その5 エジプトvsウルグアイ
 ⇒ その6 モロッコvsイラン
 ⇒ その7 ポルトガルvsスペイン
 ⇒ その8 フランスvsオーストラリア
 ⇒ その9 アルゼンチンvsアイスランド
 ⇒ その10 ペルーvsデンマーク
 ⇒ その11 クロアチアvsナイジェリア (ちょっと待ってね)
 ⇒ その12 コスタリカvsセルビア
 ⇒ その13 ドイツvsメキシコ
 ⇒ その14 ブラジルvsスイス
 ⇒ その15 スウェーデンvs韓国
 ⇒ その16 ベルギーvsパナマ
 ⇒ その17 チュニジアvsイングランド
 ⇒ その18 コロンビアvs日本
 ⇒ その19 ポーランドvsセネガル
 ⇒ その20 ロシアvsエジプト
 ⇒ その21 ポルトガルvsモロッコ
 ⇒ その22 ウルグアイvsサウジアラビア
 ⇒ その23 イランvsスペイン
 ⇒ その24 デンマークvsオーストラリア
 ⇒ その25 フランスvsペルー
 ⇒ その26 アルゼンチンvsクロアチア
 ⇒ その27 ブラジルvsコスタリカ
 ⇒ その28 ナイジェリアvsアイスランド
 ⇒ その29 セルビアvsスイス
 ⇒ その30 ベルギーvsチュニジア
 ⇒ その31 韓国vsメキシコ (ちょっと待ってね)
 ⇒ その32 ドイツvsスウェーデン
 ⇒ その33 イングランドvsパナマ
 ⇒ その34 日本vsセネガル
 ⇒ その35 ポーランドvsコロンビア
 ⇒ その36 ウルグアイvsロシア (ちょっと待ってね)
 ⇒ その37 サウジアラビアvsエジプト (ちょっと待ってね)
 ⇒ その38 イランvsポルトガル
 ⇒ その39 スペインvsモロッコ (ちょっと待ってね)
 ⇒ その40 デンマークvsフランス (ちょっと待ってね)
 ⇒ その41 オーストラリアvsペルー (ちょっと待ってね)
 ⇒ その42 ナイジェリアvsアルゼンチン
 ⇒ その43 アイスランドvsクロアチア (ちょっと待ってね)
 ⇒ その44 韓国vsドイツ
 ⇒ その45 メキシコvsスウェーデン (ちょっと待ってね)
 ⇒ その46 セルビアvsブラジル (ちょっと待ってね)
 ⇒ その47 スイスvsコスタリカ (ちょっと待ってね)
 ⇒ その48 日本vsポーランド
 ⇒ その49 セネガルvsコロンビア
 ⇒ その50 イングランドvsベルギー
 ⇒ その51 パナマvsチュニジア
 ⇒ その52 グループリーグの反省
 ⇒ その53 フランスvsアルゼンチン
 ⇒ その54 ウルグアイvsポルトガル
 ⇒ その55 スペインvsロシア (今回の書き込みです)

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